「やんちゃな子どもに向かって怒鳴ったり、無視したり、厳しい罰を与えたりすると、いっそう悪い態度になる」。
イギリスの政治経済学研究の権威、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの研究者がこのように発表したと、海外サイト『MailOnline』が伝えています。理論立てて、何が悪かったのか説明してあげる方が良い結果が得られるのですって。
「そんなこと言われても、今日も厳しく叱ってしまったよ……」と頭を抱えてしまう保護者の方は、多いのではないでしょうか? 怒鳴ったり、お仕置きしたりするなんて、どんな親でも嫌なはず。それでも、叱らなければならない場面に次から次へと遭遇するのが子育てですよね。
【たとえば、少年A君の場合】
この4月に小学校1年生になったばかりのA君。そろそろヤンチャ坊主は卒業し、分別をつけてほしいとA君のお母さんは思っていますが、先日、玄関の柱に落書きを見つけました。よーく見ると、「たんていのいえ」と書いてあります。
(あら、嫌だ。いつの間に! 先日、小学校の先生が家庭訪問に来たばかりだというのに。見られちゃったかしら?)
それでもまだ余裕のあるお母さん。「こら、うちは探偵の家じゃないぞ。これはチョークで書いたから消えるけど、消えないもので書いたら、このおうちを貸してくれた人が悲しむからやめようね」と優しく言うと、A君は「うん、わかったー」とにっこりするのでした。
しかし、数日後、A君のお母さんは、和室のふすまに穴が開いているのを発見しました。
「A……ちょっと来なさい。これは何」。お母さんの声は冷静ですが、心なしか震えています。それを察したのか、ちょっと言い訳がましいA君。「Bちゃん(妹)が、穴あけちゃったのを直そうとしてたら、こうなっちゃった」。「そう……家やモノをこわしちゃだめよ。大事にしなさい」とA君に言いつつも、(ったく、直そうとして、こんな大きな穴になるかよッ)と内心ガラ悪く毒づくお母さん。(ちっ、現行犯逮捕していればなあ!)
そして、また数日後。何度言っても門限を守らないA君の帰宅が、また遅かったものですから、お母さんは「反省して、ちょっと立ってなさい!」と玄関に鍵をかけました。しばらくすると、ガシャン! という音が響き、玄関ドアのガラスにヒビが。
「マジか!」お母さんは叫びます。外に出ると、「まずい」という表情のA君。近くには石が転がっています。近所の人が「あ、お母さん。見てたんですけど、わざとやったんじゃないみたいですよ。たまたまけったのが当たっちゃったんだよね」とA君をかばってくれますが、お母さんは軽く挨拶して、A君を家にひきこみます。そして……「こらーーー!」
A君はボコボコにされてしまったのでした。
と、こんな具合で、親の「叱りたくない」気持ちをあざ笑うかのように、色々やらかすんですよね、いわゆる「やんちゃな」子どもたちって。理論立てて諭した方がいいと言われても、親だって人間。常に冷静な態度をとれるとは限りません。しかし、ときに厳しく叱ってしまうことがあったら、その教育は失敗、なのでしょうか? 実は冒頭の研究は、「よくわからない」と言っています。
1万9千人もの子どもの両親、教師、兄弟を対象に行われたこちらの研究。理論立てて叱る方法に逆効果は認められないけれど、子どもの成長には、様々な要素がからんでくるため、このスタイルが良いと言い切ることはできないんだそうです。
例えば、裕福な家庭は理論立てて叱る傾向があるそうで、育った家がお金持ちであることと、教育法のどちらが子どもに影響しているかはわからないのですって。恵まれた家庭では、健康的な食事や規則正しい就寝時間など、子どもにとっていい環境が整っていることが多いそうですが、そうした環境が「いい子」を育てるのかもしれないと。
というわけで、保護者のみなさま、あまり「ああ、叱りすぎちゃった……」と思い悩まないようにしましょう! もちろん度のすぎた体罰やしんらつな言葉はやめるべきでしょうが、普段から子どもを想う気持ちがあれば、時にどやしてしまうことがあってもいいのではないでしょうか? あまりストレスをためると、後でどうでもいいことで爆発してしまうし、社会に出てからのためにも、怒られることに免疫をつけておくのもいいかもしれませんよ!?
参考元:Mail Online
撮影・執筆=大井たま Pouch(c)
![](http://stats.wordpress.com/b.gif?host=youpouch.com&blog=23703176&post=190957&subd=sociopouch&ref=&feed=1)
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